日本のミュージカルスターとのデュエットも素敵でした。ベン・フォスターさんと笹本玲奈さんのThe Last Night of the Worldなどは歌声だけでなく見た目もぴったり。曲紹介で玲奈さんもおっしゃっていましたが、日本版のミス・サイゴンだと全員日本人が演じるので誰がベトナム人役で誰がアメリカ人役なのかいまいち分かりにくいんですよね。お二人の歌う姿はこのままミス・サイゴン海外公演出れるんじゃないかと感じるくらいでした。そしてA Whole New Worldは大好きなシエラ・ボーゲスさんと海宝直人さんのお二人で歌う特別バージョンで聞けて嬉しい悲鳴。海宝さんは劇団四季版でアラジンを演じられていますが、他のミュージカルでお忙しいからもう演じることは少ないと思います。そんな中で海宝さんが歌う貴重なA Whole New Worldが聞けて大満足です。
最後にミュージカル・ミーツ・シンフォニーの数日前によみうり大手町ホールで行われたシエラ・ボーゲスさんのソロコンサートの動画をご紹介します。オペラ座の怪人のThink of Meを何とフランス語、日本語、英語の三か国語で歌っています!動画の中でシエラさんがおっしゃっていますが、パリ版のクリスティーヌ役で出演予定でしたが劇場が火事になって中止となったそうです。(本当にファントムみたいですね!)
主演の市村さん以上に舞台に出ずっぱりだったのはモンティ役の柿澤勇人さん。モンティは自分が伯爵になるためにダイスクイス家の人々を次々死に追いやる恐ろしい青年ですが、それなのにチャーミングに見えてしまうのは柿澤さんだからこそでしょう。二人の女性に取り合いになるのも納得です。特に第二幕の「結婚します」(原題はI've decided to marry you)のパートでの慌てふためく動きと表情に笑わされました。
作品全体のとしてはお芝居のシーンが多く、ダンスも無いです。ミュージカルではありますがどちらかというとストレートプレイに近い印象を受けました。曲調や歌い方もポップス寄りなので、普段あまりミュージカルを観ない方にもおすすめできる作品です。メロディーも耳に残るので私も帰ってからホテルの部屋でwaving through the windows口ずさんでましたからね!