2017年7月22日土曜日

RENT(レント) エンジェルシート抽選会はなかなかの倍率だった

東京・日比谷のシアタークリエで絶賛上演中のミュージカル RENT(日本版)エンジェルシート抽選会に参加してきました。

補足 エンジェルシートとは

RENTのクリエーターである故ジョナサン・ラーソンは、お金に余裕がない学生やブロードウェイに縁遠い若い世代にもこの作品を愛してもらいたいと願っていました。その彼の意思を引き継いだのがこのエンジェルシートです。このエンジェルシートは公演当日の抽選会で当たった人のみ購入することができます。場所は最前列のセンターブロックで価格も格安です。

今回のエンジェルシートは最前列センターブロック10枚限定です。価格は1枚5000円。通常S席が11,500円であることを考えるととってもお手頃価格ですね。

私が参加したのは2017/7/17(月)のソワレの抽選会です。月曜日ですが祝日なのでけっこう人が集まると思われます。事前にツイッターでチェックした感じだと初日に150人くらいで平日マチネで少ない日だと40~50人程度のようです。今回は100人くらいでしょうか。開演の2時間~1時間半前に整理券配布、1時間半前から抽選会がスタートということなので気合を入れて2時間前の16時に劇場に到着しました。既に人だかりができています。抽選なので早く行った方が有利というわけではないのですが、ソワソワしちゃってね。もちろん最前列のチケットは欲しいのですが、この抽選会のイベント感も肌で感じたいなという気持ちもありますし。あとは外れた場合に当日券を買うかどうか迷っていたのでとりあえず早く行っておきました。(当日券が余っている場合は整理番号が若い順に当日券の購入ができます。)


整理券は20番。この時点でまだ16:10くらい。まだまだ人が来そうな気配です。シアタークリエのロビーは狭いからだんだん蒸し暑くなってきます。

16:30になりロビーの扉を閉めた時点の人数は93人。だいたい予想通り。当選者はたったの10人だから倍率9.3倍。なかなかの倍率です。

抽選会は今回クリエのスタッフさん主導で行われました。注意事項(キャンセルはできないよとか支払いは現金かアメックス以外のクレジットカードでよろしくねとか)の説明の後、いよいよ抽選開始です!箱をよーく混ぜて、一人また一人と呼ばれていきます。呼ばれた人から好きなお席を選べるようです。ああ、私もそちらに行きたい。そして気付いたら最後の10人目。「20番来い!」と念じていましたが、ダメでした。当日券の案内もありましたが、別日のチケットを確保済みなので今回はやめておきました。私RENTの公演があると何回か参加するのですが一度も当たったことないんですよね。残念ですが、私のような社会人が当選したらジョナサンの意思に反するしと自分に言い聞かせながら帰宅しました。いつかエンジェルシートで観てみたいなぁ。


2017年7月1日土曜日

レ・ミゼラブルを初めて見た友人の感想が面白かったのでまとめてみた

東京・日比谷の帝国劇場でミュージカル レ・ミゼラブルを観てきました。普段は一人で観劇することの多い私ですが、有名な作品ということもあり今回はミュージカル初心者の友人も一緒です。友人はもちろんレミゼ初観劇。タイトルは聞いたことがあるけどヒュー・ジャックマン主演の映画すらも観たことがありません。幕間や終演後に聞いた感想が「私は何度も観てるから慣れちゃってるけど、確かにそうかも。」と思うものばかりで面白かったのでまとめてみました。



  • (キャストボードを見て)森久美ちゃんは知ってるけど他の人は全員知らない。
    • ミュージカルオタクから見たら超有名な役者さんばっかりですが、普通は知らないよね。

  • オーバーチュアのオーケストラの迫力に鳥肌。
    • やっぱ生オケ最高。

  • ミュージカルって突然歌いだすと思ってたけど、全部歌じゃん。
    • 常に歌ってるから、逆に突然歌いだす違和感はないよ!


  • 曲が終わる度に拍手するのにびっくり。
    • 映画だと拍手しないから、映画館でミュージカル映画を見るとミューオタはそわそわするんですよ。


  • 脇役の人もめっちゃ歌うまい。その辺の歌手よりうまい。
    • アンサンブルの皆様も音大声楽科卒とかざらにいますもんね。


  • 銀の燭台の話って道徳の授業か何かで読んだ気が。
    • 読んだ気がする。まさかあの話は序章にすぎなかったと大人になって知って、私もびっくりしました。


  • ジャン・バルジャンなんで急に市長になってるの?
    • まあ、色々がんばったんですよ。。


  • 「夢やぶれて」は聞いたことあるけどレミゼの歌だとは知らなかった。
    • スーザン・ボイルさんとか華原知美さんがカバーしてたもんね。


  • なんでファンテーヌはよりによってあんな宿屋に娘を預けたか疑問。
    • 私もそれは未だに謎だよ!原作読めばわかると思うんだけど、なかなか手を出せずにいてね。
      追記:原作によるとファンテーヌはコゼットがエポニーヌと楽しく遊んでいる様子を見て、良心的な一家だと勘違いしてしまい預ける決心をしたそうです。ツイッターで教えていただきました。メガネヒヨコ(@megahiyo)さんありがとうございました!

  • ジャン・バルジャンはジャベールに「3日で戻る」とか言ってたけど、絶対初めから戻る気ない。
    • コゼットちゃんがかわいすぎて戻る気失せたんだよ。きっと。


  • いきなり登場する成長したエポニーヌが宿屋の娘だとわからない。
    • 子どものころはお嬢様風の恰好してたからね。


  • コゼットもいきなり成長してるから初めは誰だかわからない。
    • 確かに、かわいそうな子コゼットだったのにいつの間にかこちらがお嬢様になってる。


  • マリウスがコゼットに恋に落ちた瞬間を見逃す。
    • 一応すれ違うシーンあるからね!一瞬で恋に落ちるから要注意!


  • ♪僕はマリウス・ポンメルシー の部分のゴロがよくてなぜかそこだけ頭から離れない。
    • その次の♪コゼットです の少しタメる言い方も癖になる。


  • ガブローシュかわいすぎか!
    • ボーイソプラノ最高です。


  • ワン・デイ・モアのあまりの盛り上がりっぷりにこれで終演だと勘違いする。
    • 一人、また一人と増える感じがたまらんのよ。


  • 幕間のトイレダッシュに圧倒される。
    • ミュージカルは男女比率1:9がデフォです。。。


  • 幕間に解説してもらってやっとストーリーを理解する。
    • 長編小説をミュージカルにまとめてるから展開早すぎるくらい早いからね。


  • マリウス、エポニーヌをパシリにして何てひどい男!!
    • 同感!!ミス・サイゴンのクリスとかはもっとひどいけど!!!


  • 気付いたらエポニーヌに感情移入しちゃってる。
    • できればコゼットに感情移入しちゃう愛され女子になりたい。


  • バリケードで学生がどんどん倒れていくときの銃の音がスターウォーズっぽい。
    • ストームトルーパーが攻撃するときのあれねw


  • 何でジャベールが死んだかよくわからない。ジャベールまじめすぎて意味不明。
    • 彼は観劇回数を重ねると次第に好きになる麻薬のような人物でして。


  • ストーリーについていくのがやっとだったのに、最後は感動して涙。
    • バルジャンが天に召されるシーンは何回見ても泣く。


  • それでもやっぱりマリウスは気に入らない。でもイケメン。
    • 「革命中にチャラチャラしてんじゃないよ!」って思いながら毎回オペラグラスで追ってますよ。

    2017年6月25日日曜日

    ミュージカル「FUN HOME ファン・ホーム ある家族の悲喜劇」の登場人物及びブロードウェイ版&日本版キャストをチェック!

    2015年のトニー賞で作品賞を受賞したミュージカル「FUN HOME ファン・ホーム ある家族の悲喜劇」の日本版上演が決定しましたね!

    家族をテーマとした全1幕のミュージカルです。トニー賞のパフォーマンスを見てからずっと気になってた作品。マカオ版も上映されたので日本版はいつ来るかと心待ちにしておりました。そして実は私、日本での上演を待ちきれずブロードウェイ版のスクリプト(台本)を購入し、一足先に読んでしまいました!全77ページの短い作品です。ゲイの父親、そして娘の自分はレズという設定を聞くと、親しみを感じにくいかもしれません。しかし、実際はある家族の話で多くの人に共感できる部分がある普遍的な内容だと思いました。今回はまず、ブロードウェイ版そして日本版の役者さんと合わせて本作の登場人物を紹介します。

    ※以下、ネタバレ注意!

    <登場人物>

    アリソン・ベクダル(現在)

    43歳の漫画家でレズビアン。本作の原作漫画の著者です。かっこで現在と書いたのは本作には世代違いの3人のアリソンが登場するからです。現在のアリソンは作品のストーリーテラーの役割を果たしています。
    ブロードウェイ版で大人のアリソン役を演じたのはベス・マローン(Beth Malone)さん。

    この役でトニー賞の主演女優賞にノミネートされました。日本版では宝塚の元男役トップスター、瀬名じゅんさんが演じられる予定です。瀬名さんのベリーショートは間違いなく素敵だろうなぁ!

    アリソン・ベクダル(大学生時代)

    19歳。大学1年生で親元を離れ寮に住んでいます。
    ブロードウェイ版で大学時代のアリソンを演じたのはエミリー・スケッグス(Emily Skeggs)さん。
    この役でトニー賞助演女優賞にノミネートされました。大学時代のアリソンの登場シーンはコミカルな場面が多くちょっとしたお笑い担当かなと思います。日本版では大原櫻子さんが演じられる予定です。大原さんって私の中ではアイドル的なかわいい女の子のイメージがあったので、このキャスティングは予想外でした。アリソン役で一皮むけた演技が見れたら嬉しいですね!

    アリソン・ベクダル(子ども時代)

    9歳くらいのアリソンです。3人きょうだいの真ん中。女性に惹かれていることに気付いた時に歌う、この作品の中を代表する曲の1つ "Ring of Keys" を歌い上げる大事な役です。トニー賞のパフォーマンスが記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。
    子どもアリソンを演じたシドニー・ルーカス(Sydney Lucas)さんは何と12歳でトニー賞助演女優賞にノミネートされています。天才子役だ!
    日本版は2017年6月現在、まだキャストが発表されていません。どんな子が演じるか今からわくわくしています!

    ブルース・ベクダル

    アリソンの父。葬儀屋兼高校の英語教師。(ちなみに葬儀は英語でfuneral。fun homeのfunはfuneralのfunと楽しいという意味のfunをかけています。だいぶブラック。)部屋の調度品などを整えることに異常なまでの執着心があります。ゲイでブルースという若者と浮気しています。自らトラックに飛び込み自殺します。
    ブロードウェイ版で父ブルースを演じたのはマイケル・サーヴェリス(Michael Cerveris)さん。トニー賞にも何度もノミネートされているベテランミュージカル俳優さんです。ミュージカル以外にも多くのドラマや映画に出演されています。

    この役でトニー賞主演男優賞を受賞されました。日本版ではレ・ミゼラブルのジャン・バルジャン役でおなじみの吉原光夫さんが演じられる予定です。イメージ合います!

    ヘレン・ベクダル

    アリソンの母。地元の劇団に所属しています。ブルースの浮気に気付いており、二人の関係はぎくしゃくしています。
    ブロードウェイ版で母ヘレンを演じたのはジュディ・クーン(Judy Kuhn)さん。舞台だけでなく、ポカホンタスをはじめとしたディズニー映画の吹き替えでもご活躍されています。

    この役でトニー賞助演女優賞にノミネートされました。日本版では紺野まひるさんが演じる予定です。

    ロイ

    庭仕事のためにブルースに雇われた若者。ブルースの愛人。
    ※ロイ役は他にも複数の脇役も兼任します。
    ブロードウェイ版ではジョエル・ペリッツ(Joel Periz)さんが演じられました。
    日本版では上口耕平さんが演じられる予定です。上口さん、ダンス・オブ・ヴァンパイヤでもゲイだったような笑

    ジョアン

    大学生。大学時代のアリソンの恋人。
    ブロードウェイ版ではRoberta Colindrezさんが演じられました。
    私は台本読んだだけですがジョアンは絶対かっこいいと確信していましたがレベッカさんのビジュアルが想像通りだ!!日本版は横田美紀さんが演じられる予定です。

    クリスチャン・ベクダル

    アリソンの兄。10歳くらい。
    日本版は2017年6月現在、まだキャストが発表されていません。

    ジョン・ベクダル

    アリソンの弟。6歳くらい。
    日本版は2017年6月現在、まだキャストが発表されていません。

    これでキャストは全員です。まだ未発表のアリソン子ども時代を演じる子役さんが気になって仕方がないです。来年の上演が今から楽しみですね!



    2017年6月23日金曜日

    ミュージカル レ・ミゼラブルは一人で何役も演じている!香盤表を見てみたらいろんな発見があった

    ミュージカル レ・ミゼラブル2017年公演のパンフレット、皆様もう手に入れましたでしょうか?

    写真、劇中歌の歌詞、30年間の歴代キャスト一覧など盛りだくさんで読んでいてとっても楽しいのですが、私が特におすすめのページがこちら。


    香盤表のページです。香盤表とは役者の出演場面と役割を表したものです。縦軸が役名、横軸が場面となっています。この香盤表を見て驚いたこと。それは、

    ジャン・バルジャンとジャベール以外は一人で何役も演じてる!

    マリウス役の役者さんが冒頭の囚人やったりしてるんですよ!私はレミゼはもう何回も観ているのですが、恥ずかしながら全然気づかなかったです。プリンシパルキャストがアンサンブルも兼ねているのが日本独自のやり方なのか、それとも海外でもこの方式をとっているのかはわかりませんが、役者さんたち裏で着替えやメイクに大忙しですね。

    この2017年度版香盤表から私の独断と偏見でここを注目して見てみると面白いかもと思う部分をピックアップしてみます。(もっと詳しく知りたい人は劇場でパンフレットを買って確認してみてください。)


    ◇1幕「夢破れて」後のラブリィ・レディのシーン

     コゼットとエポニーヌ⇒娼婦


    バルジャンからお姫様のような扱いを受け純粋培養で育ったコゼット。何とここでは娼婦です。ラブリィ・レディの中に紛れているのでオペラグラスを使って確認してみてください。エポニーヌは上手(舞台向かって右)に注目していると見つけやすいですよ。


    ◇1幕ラブリィ・レディ後のファンテーヌ逮捕のシーン

     マリウスとアンジョルラス⇒治安官


    これは私も実際に観劇中に気づきました。オペラグラス使って舞台全体を眺めていたら警察っぽい人の顔に見覚えが。よく見てみたところ「これ、間違いなくマリウスじゃん!」となりました。ファンテーヌの腕を掴んで連行しよう治安官です。かなりわかりやすいと思います。


    ◇1幕ラストの「ワン・デイ・モア」のシーン

     ファンテーヌ⇒民衆


    ほぼ全キャスト総出演のこのシーン。残念ながらファンテーヌは既に天に召された後ですが、民衆の一人として参加しています。ファンテーヌはこの後も2幕最後にジャン・バルジャンを迎えにくるシーンの直前までちょこちょこ民衆として登場します。落ち着いて考えると確かにファンテーヌは2幕ほとんど出番ないですもんね。


    ◇2幕最後のマリウス&コゼットの結婚式

     アンジョルラス⇒フランキー(給仕)


    アンジョルラスはバリケード崩壊後もしっかり働いています。給仕のお兄さんですが名前まであるのですね。テナルディエ夫婦がかき回していますが、アンジョファンの皆様は是非オペラグラスで給仕を追ってください!


    他にも冒頭の囚人たちや農場のシーン、工場のシーンにも多数のプリンシパルキャストがまぎれています。「ウォーリーを探せ」的な楽しみ方ですが、気になる方は是非オペラグラスで探してみてください!

    2017年6月13日火曜日

    ミュージカル レ・ミゼラブル30周年スペシャルウィーク特別カーテンコール出演者一覧

    2017年6月11日~2017年6月17日に行われるミュージカル レ・ミゼラブル30周年スペシャルウィーク特別カーテンコール。私は2日目の6/12マチネ公演を観劇させていただきました。



    そのときに配布された特別パンフレットに記載の出演者一覧です。
    ※一人の役者さんが複数の役を演じている場合もあるのですがそれは割愛。
    子役時代にガブローシュやってた高橋一生さんやマリウスを演じられた山本耕史さんが出演されたら嬉しいなぁと思っていましたがさすがに無かったですね^^;
    いまミュージカルで大活躍の神田沙也加ちゃんの名前が無いのも意外でした。
    それでも歴代キャストの皆様、かなり豪華です!

    <ジャンバルジャン>

    • 鹿賀丈史
    • 別所哲也
    • 石井一孝
    • 今井清隆
    • 橋本さとし

    <ジャベール>

    • 佐山陽規
    • 村井国男(現:國男)
    • 川崎麻世
    • 鈴木綜馬(現:壮麻)
    • 岡幸二郎
    • 今拓哉
    • 阿部裕
    • 石川禅

    <ファンテーヌ>

    • 岩崎宏美
    • 伊東弘美
    • 井料瑠美
    • 高橋由美子
    • マルシア
    • シルビア・グラブ
    • 渚あき
    • 山崎直子

    <エポニーヌ>

    • 島田歌穂
    • 白木美貴子
    • 入江加奈子
    • ANZA
    • 坂本真綾
    • 新妻聖子
    • Jennifer
    • 平野綾
    • 綿引さやか

    <マリウス>

    • 安崎求
    • 宮川浩
    • 戸井勝海
    • 津田英佑
    • 岡田浩暉
    • 泉見洋平
    • 小西遼生
    • 原田優一
    • 野島直人
    追記:パンフレットに記載はありませんでしたが、6/17に山崎育三郎さんも参加されました!

    <コゼット>

    • 斉藤由貴
    • 柴田夏乃
    • 宮本裕子
    • 純名里沙
    • tohko
    • 堀内敬子
    • 河野由佳
    • 辛島小恵
    • 菊地美香
    • 富田麻帆
    • 中山エミリ
    • 稲田みづ紀
    • 折井理子
    • 青山郁代
    • 若井久美子

    <テナルディエ>

    • 本間識章
    • 山形ユキオ
    • 徳井優
    • コング桑田
    • 佐藤正宏
    • 三波豊和
    • 萬谷法英

    <マダム・テナルディエ>

    • 鳳蘭
    • 阿知波悟美
    • 荒井洸子
    • 松金よね子
    • 杉村理加
    • 高谷あゆみ
    • 前田美波里
    • 瀬戸内美八
    • 田中利花

    <アンジョルラス>

    • 内田直哉
    • 福井貴一
    • 留守晃
    • 森田浩貴
    • 坂元健児
    • 吉野圭吾
    • 東山義久
    • 杉山有大

    <男性アンサンブル>

    • 石川剛
    • 泉拓真
    • 上野聖太
    • 上野哲也
    • 大谷美智浩
    • 岡智
    • 岡田雄一
    • 角川裕明
    • 梶雅人
    • KAZZ
    • 上條コウ(現:恒)
    • 神田恭平
    • 清辰之助
    • 小暮清貴(現:キヨタカ)
    • 五大輝一
    • 後藤晋良(現:晋彦)
    • 近藤大介
    • 西條勝久
    • 斎藤桐人
    • 齊藤裕加
    • 櫻井太郎
    • 清水拓藏
    • 鈴木良一
    • 清野秀美
    • 高野絹也
    • 高山光乗
    • 谷口浩久
    • 田代隆秀
    • 土屋研二
    • 照井裕隆
    • 中井智彦
    • 中本吉成
    • 二宮優樹(現:松坂ゆうき)
    • 林アキラ
    • 広田勇二
    • 藤田玲
    • 船橋研二
    • 古澤利人
    • 港幸樹
    • 森山大輔
    • 山賀教弘
    • 山名孝幸
    • 横田大明
    • 横田裕市(現:裕一)
    • 若泉亮
    • 和田哲監(現:tekkan)

    <女性アンサンブル>

    • 亜久里夏代
    • 浅野実奈子
    • 穴田有里
    • 荒井小夜子
    • 荒木里佳
    • 飯田容子
    • 井上喜代子
    • 井上珠美
    • 井上めぐみ
    • 今泉りえ
    • 岩本あゆみ(現:犬飼このり)
    • 浦壁多恵
    • 絵理(現:嘉月絵理)
    • 王子菜摘子
    • 岡村さやか
    • 吉川恭子
    • 木村聡子
    • 蔵元ひろみ
    • 坂口阿紀
    • SACHI(現:岡田紗知)
    • さとう未知子
    • 澤田祥子
    • 史桜
    • 島田彩
    • シャンディ圭
    • 鈴木智香子
    • 高島みほ
    • 高田亜矢子
    • 高橋真記子
    • 高山京子
    • 田島麻子
    • 珠希亜矢
    • 中西彩加
    • 浜崎真美
    • 深野琴美
    • 藤井夕香里
    • 藤咲みどり
    • 藤田朋子
    • 松岡美希
    • 三木麻衣子
    • 三戸亜耶
    • 村井麻友美
    • 山岸麻美子
    • 尹嬉淑
    • 吉岡里奈
    • わたりあずさ

    <ガブローシュ>

    • 橋本梓
    • 安達清和
    • 北尾亘
    • 鈴木輝美
    • 宮里駿
    • 吉武怜朗
    • 局田奈都子
    • 大久保祥太郎
    • 桝井賢斗
    • 原田光
    • 横田剛基
    • 田川颯眞
    • 春口凌芽
    • 吉井一肇
    • 加藤清史郎
    • 小宮明日翔
    • 鈴木知憲
    • 松井月杜
    • 北島大輝
    • 松本涼真
    • 與名本睦

    <リトルコゼット>

    • 尾崎舞渉
    • 田畑亜弥
    • 川井七星
    • 永嶌花音
    • 藤井ゆりあ
    • 春山椋
    • 蛭薙ありさ
    • 福田夏未
    • 藤井結夏
    • 大下夕華
    • 加藤ゆらら
    • 飯田汐音
    • 古口貴子
    • 田中愛生
    • 吉井乃歌
    • 蒲生彩華
    • 清水詩音
    • 北川真衣
    • 木村青空
    • 武田有紀子
    • 原田くるみ
    • 新井夢乃
    • 上山りのん
    • 加藤希果
    • 黒川胡桃
    • 陣あいり
    • 吉村宇楽

    <海外キャスト>

    • ブレニン・ラーク(ブロードウェイ版エポニーヌ)
    • ロブ・ハウチェン(ウエストエンド版マリウス)
    • パトリス・ティポーキ(ウエストエンド版ファンテーヌ他)



    何と総勢100名以上!レミゼの歴史を感じます。女優の藤田朋子さんが初演時のアンサンブルメンバーにいたとは知らず驚きです。テレビ東京のカラオケバトルでもおなじみの松坂ゆうきさんもかつてレミゼカンパニーの一人だったのですね。
    30年はあくまでも節目。これから先40年、50年・・・とレミゼラブルが上映され続けたら嬉しいなぁと思いました。

    2017年6月12日月曜日

    ミュージカル レ・ミゼラブル2017年公演観劇レポート (劇場写真多め)

    東京・日比谷の帝国劇場にてレ・ミゼラブルを観劇してきました。今回は30周年スペシャルウィークの2日目ということで終演後にスペシャルカーテンコールもありました。ただ、書きたいことがありすぎで一度でまとめきれないので、カーテンコールの模様は改めてまとめさせていただきます。



    今年は記念すべき日本上演開始30周年。劇場入り口も豪華ですね!胸の高鳴りが止まりません。


    平日ですがもちろん満員御礼!平日も含めて全チケットがソールドアウトする演目ってなかなかないですよね。レミゼ人気恐るべし。もう常設の専用劇場作っちゃえばいいのにと思うくらいです。


    30周年を彩るに相応しく劇場内も華やか!


    このパネル、写真で見ると分かりずらいのですが近くに寄ると歴代キャストの皆様の写真で出来ているんです。


    柱にはレミゼ30年の歴史の中から様々な場面のお写真が飾ってありました。


    今回はマチネということで14時開演の17時終演。ただし、今週は30周年スペシャルウィーク!二幕の後に15分の休憩をはさみ、特別カーテンコールがありました。カーテンコールを含めると終わったのは18時30分近くになりました。長丁場でもお尻が痛くならない帝劇の椅子最高!

    本日の出演者の皆様。



    レミゼはダブルキャストを飛び越えてトリプルキャストなのでキャストの組み合わせを考えるのも楽しいですね。
    写真だと読みにくいので書き出します。まずはプリンシパルの皆様から。

    • ジャン・バルジャン:福井晶一
    • ジャベール:川口竜也
    • ファンテーヌ:二宮愛
    • エポニーヌ:唯月ふうか
    • マリウス:海宝直人
    • コゼット:清水彩花
    • テナルディエ:橋本じゅん
    • マダム・テナルディエ:谷口ゆうな
    • アンジョルラス:上原理生


    2017年度からの新キャストはファンテーヌの二宮愛さん、エポニーヌの唯月ふうかさん、テナルディエの橋本じゅんさんでした。
    まずはファンテーヌの二宮さん。声量があって素晴らしい歌でした!ただ、演技はもうちょっとかな。ファンテーヌが天に召されるシーン、ちょっと不自然かなと思ったり。。でも、ミュージカル初挑戦ということですのできっと千秋楽のころにはどんどん良くなっていくのかなと思います!
    エポニーヌのふうかちゃんはもうとにかくかわいい!!マリウスに話しかけに行く時の楽しそうな笑顔なんかたまりません。こんなかわいいエポをパシリにするマリウスは大ばか者です笑。ミュージカル女優としては少し小柄には見えましたが、17歳のけなげな少女にぴったりでした。ただ、歌は声が少し細いように思いました。
    テナルディエの橋本さん。大いに笑わせていただきました!顔芸と思えるくらいころころ表情が変わります。ジャベールに問い詰められたときのすみませんの表情なんか最高です。やっぱり劇団出身の方だけあって生の舞台での観客の心の掴み方をわかっているなぁと思いました。
    前回から続投キャストで印象的だったのはマリウスの海宝さん。少し前に海宝さん主演のノートルダムの鐘を見たばかりだったのでカジモド役とここまで大きく違う演技ができるとは!と驚きました。端正な顔立ちですが、カジモドからマリウスまで幅広い役を演じ分けることができるというのはミュージカル俳優として大きな強みだと思います。

    子役、そしてアンサンブルの皆様も役名付きで。


    • ガブローシュ:大西統眞
    • リトル・コゼット:山崎瑠奈
    • リトル・エポニーヌ:禾本珠彩



    • 司教:増原英也
    • 工場長:伊東俊彦
    • バマタモア:宇部洋之
    • グランテール:丹宗立峰
    • フイイ:杉浦奎介
    • コンブフェール:鎌田誠樹
    • クールフェラック:持木悠
    • ジョリ:篠田裕介
    • ブルベール:若松渓太
    • レグール:深堀景介
    • バベ:町田慎之介
    • ブリジョン:山崎一郎
    • クラクスー:石飛幸治
    • モンパルナス:田川景一
    • ファクトリーガール:伊藤美咲
    • 買入屋:般若愛実
    • かつら屋:桑原麻希
    • マダム:本田育代
    • 女(宿屋の女房):三森千愛
    • 女(カフェオーナーの妻):篠崎未伶雅
    • 女(病気の娼婦):高梨さおり
    • 女(鳩):五十嵐志保美
    • 女(あばずれ):華花
    • 女(若い娼婦):松本ほなみ


    改めて書き出してみるとアンサンブル、特に男性アンサンブルの方々にもほぼ役名が付いていて驚きました。レミゼラブルはアンサンブルでもソロでワンフレーズ歌う場面も多いです。群衆の一人ではなく一人一人が意味を持っているのですね。

    2017年5月20日土曜日

    ミュージカル パレード 詳細なあらすじと感想

    東京・池袋にある東京芸術劇場プレイハウスにてミュージカル「パレード」を観てきました。

    1999年にトニー賞最優秀作詞作曲賞と最優秀脚本賞を受賞した作品で今年が日本初演です。

    <スタッフ>


    • 作:アルフレッド・ウーリー 
    • 作詞・作曲:ジェイソン・ロバート・ブラウン
    • 共同構想およびブロードウェイ版演出:ハロルド・プリンス
    • 日本版演出:森新太郎


    <キャスト>


    • 石丸幹二:レオ・フランク(南部にある鉛筆工場の工場長、北部出身のユダヤ人)
    • 堀内敬子:ルシール・フランク(レオの妻、南部出身のユダヤ人) 
    • 武田真治:ブリット・クレイグ(新聞記者)ほか
    • 新納慎也:トム・ワトソン(政治活動家)ほか
    • 安崎求:ニュート・リー(鉛筆工場の夜間警備員、黒人)ほか
    • 未来優希:ミセス・フェイガン(メアリーの母)ほか
    • 小野田龍之介:フランキー・エップス(メアリーの親友)ほか
    • 坂元健児:ジム・コンリー(鉛筆工場の清掃人、黒人)ほか
    • 藤木孝:ローン判事(担当判事)ほか
    • 石川禅:ヒュー・ドーシー(ジョージア州検事)ほか
    • 岡本健一:スレイトン知事(ジョージア州知事)ほか
    • 宮川浩:ルーサー・ロッサー(弁護士)ほか
    • 秋園美緒:サリー・スレイトン(スレイトン知事の妻)ほか
    • 飯野めぐみ:ミニー・マックナイト(フランク家のメイド、黒人)ほか
    • 莉奈:メアリー・フェイガン(殺された鉛筆工場の女工)ほか


    ※以下ネタバレ含む

    <あらすじ>

    ー第1幕ー

    1913年4月26日アメリカ南部、ジョージア州アトランタ。この日は南軍戦没者追悼記念日のパレードが行われていた。南軍生き残りの老兵たちは誇り高い表情でパレードに参加している。祝祭日ではあるがナショナル鉛筆工場の工場長、レオ・フランクは仕事に追われていた。そのとき、1人の少女がレオのオフィスを訪れる。鉛筆工場の14歳の従業員、メアリー・フェイガンである。彼女は名前と従業員番号をレオに伝え先週分の給料を受け取った。

    翌朝、レオの自宅に2人の男が訪ねてきた。彼の務める工場で従業員のメアリー・フェイガンが殺害されたというのだ。その日に工場で勤務していたレオは有無を言わせず拘置所に連行された。妻のルシールが着替えを持って面会にやってきたものの、すぐに帰れると思っているレオはルシールを冷たく突き返す。

    同じころ、もう一人の容疑者であるニュート・リーも取り調べを受けていた。彼は鉛筆工場の夜間警備員であり、遺体の第一発見者であった。騒ぎを収めるため早期解決を図る州検事ヒュー・ドーシーは初めはニュートを強く追及した。しかし、途中でこの黒人ではなくもう1人のユダヤ人の方を犯人に仕立てることに決める。

    新聞記者のクレイグはこの特ダネをものにした。レオは殺人の罪で起訴されたのだ。様々な人物が彼の事件前後の不審な様子を証言する。メアリーの友人フランクは以前メアリーから「レオに付きまとわれている」と相談されたと話した。売春宿の従業員はレオは常連客であり今度若い娘を連れてくると言われたと話した。鉛筆工場の若い女工たちはレオにオフィスで楽しいことをしようと誘いを受けたと話した。フランク家のメイド、ミニーは南軍戦没者追悼記念日の夜はレオの様子がおかしく、ルシールは仕方なく床で寝ていたと話した。ルシールそれを否定するものの、活動家トム・ワトソンの煽りを受け、南部の聴衆は盛り上がる。そして最後に鉛筆工場の清掃員ジム・コンリーが証言台に立つ。彼はレオのオフィスで殺害されたメアリーを工場の地下まで運んだと話した。この証言が決定打となった。陪審員は全員レオを有罪とした。判事からも有罪の判決が下され、絞首刑に処されることとなった。

    ー第2幕ー

    パレードから1年後、ルシールは裁判のやり直しを求めてアトランタ州現知事のスレイトン邸を訪ねた。その日はパーティーが行われており、初めはスレイトンはルーシーを邪険に扱った。しかし、彼女の必死で訴える姿にスレイトンの心が動かされ改めて調査することとなった。鉛筆工場の若い女工たちはレオに声を掛けられたことはあるが業務に関してだけであったと訂正した。フランク家のメイドのミニーは州検事のドーシーに証言を強要されたこと話した。清掃員ジム・コンリーは改めて事件当日のことを尋ねると遺体を運んだ話に矛盾点が出てきた。

    ルシールの懸命の働きかけによりレオの無実を示す証拠が次々と集まった。夫婦でありながら分かり合えなかった北部出身のレオと南部出身のルシール。皮肉にもこの事件を通じて2人は絆を深めていく。

    スレイトンはルシールとの再調査を通じてレオの無実を確信した。しかし、レオを絞首刑にしなければ南部の人々の怒りは収まらないことは間違いない。判決を変更すれば順風満帆だったスレイトン自身のキャリアにも傷が付くだろう。それでも彼は自分自身の正義に従い、レオを絞首刑から終身刑に減刑することを決定した。

    レオは服役のため別の刑務所に移された。久しぶりに面会したルシールはレオの首にけががあることに驚く。レオはシャワー中にカミソリで首を切りつけられたが一命はとりとめたことを話した。ルシールは所長や看守に賄賂を渡し、刑務所内でレオとピクニックをした。ほとぼりが冷めればきっと釈放されるに違いないと喜びを分かち合う2人。外が暗くなるころ、次の日曜日にまた来ると言いながらルシールは刑務所を後にした。

    その夜、南軍の生き残り兵やメアリーの親友フランキーらがレオを刑務所から拉致した。そしてレオを木の下に連行すると、今からで執行されなかった絞首刑を行うと宣言する。ただしレオが自分が殺したことを謝れば許すと伝えた。しかしレオはメアリー殺害を最後まで否定し、これは神によって与えられた試練であると語った。そして最後に自分の結婚指輪をルシールに渡して欲しいと託した。ついにレオは南部の人間に「処刑」された。
    新聞記者のブリットがルシールを訪ねてきた。何者かが彼にルシール宛ての封筒を手渡してきたというのである。ルシールが封を開けると中にはレオの結婚指輪が入っていた。
    また南軍戦没者追悼記念日がやってきた。しかし、そこにはレオの姿はない。ルシールは一人パレードを見つめていた。



    <感想>

    実際にアメリカであった冤罪事件を題材にしており、観終わった後に心にずっしりと重しが残るような内容です。気になる方は「レオ・フランク事件」で検索してみてください。理不尽すぎて、神様はなぜレオにここまでの試練を与えたのかとやるせない気持ちでいっぱいになります。しかし、そんな事件を題材にしたミュージカルにもかかわらず振り返ってみると作品自体にそれほど暗い印象はありません。むしろ流れるように進んでいき、気付いたらエンディングを迎えていました。きっと実際のレオもこんな風に気付いたら殺人犯として裁かれていたのでしょう。そしてこのように感じたのは楽曲の影響が大きいと思います。拍手する間もないくらい間髪入れずに次から次へと曲が流れていくのです。これが主人公レオの意思に反して彼の運命が変わっていく様を描いているようでした。我慢できずに曲が終わったタイミングで拍手を入れている方もちらほらいましたが、今回は劇中の拍手はしない方が作品の流れを切らずに楽しめると思います。曲調も内容に反して明るいものも多いのですが、それがむしろしっくりきました。ネットの世界ではよく「祭り」と呼んだりしますが、一人の人を集団で追い詰めるときって何かお祭りのような明るい感じ、ありますよね。

    演出に関しては工夫されている点が多く、ストレートプレイを数多く手掛ける森新太郎さんならではでした。印象に残っているのは冒頭の戦没者追悼記念パレードのシーンで大量に降ってくるカラフルな紙吹雪。最初はこのパレードの雰囲気を出すためだけに使用するのかと思っていましたが、最後まで舞台上は紙吹雪で埋め尽くされていました。このただの紙吹雪が場面によって雰囲気が大きく変わるのには驚きました。例えばメアリーの遺体を地下室に探しにいくシーン。遺体の入った袋にスポットライトが当たり、影のようになった紙吹雪が少し不気味な様子をうまく表現していました。また、最後のレオとルシールのデュエットでレオがルシールに膝枕をしてもらった状態で歌うのも面白いと思います。横になって歌うなんてミュージカルでは珍しいですよね。ミュージカル中心の演出家さんだとなかなか出てこない発想だと感じました。

    キャストの皆さまは一覧を見て分かる通り実力派揃い。特にここ10年以上ミュージカルにご出演されていなかった堀内敬子さんの演技はずっと楽しみにしていました。石丸さんとも息ぴったり、歌声も美しく久しぶりのミュージカルなのか耳を疑うレベルでした。本当にルシールになりきっていたのでしょう、最後のカーテンコールでは涙の跡が頬にくっきりと残っているのが見えました。そしてもう強烈な印象を残したのが州検事ヒュー・ドーシーを演じた石川禅さん。禅さんは本当にカメレオン役者ですよね。観る演目によって全く違う人に見えるんです。今回も憎々しい演技が本当にうまくて嫌いになっちゃいそうでしたよ。

    ただし、残念だったことが一つあります。それは音響です。オーケストラと役者さんたちのマイクの音量バランスが悪いせいか坂元健二さんの裁判のシーンなどのアップテンポの曲だと歌詞がほとんど聞き取れませんでした。パレードは歌や踊りを楽しむだけでなく歌詞の内容、セリフの一つ一つを理解しながら見るべき作品です。そのため、歌詞が聞き取れないというのは致命的だと思います。また、一幕の武田真治さんのソロ曲と二幕の岡本健一さんのソロ曲ではマイクのブチっという雑音が聞こえました。こういった特に音に関するトラブルがあると集中して観ていても急に現実に引き戻されてしまうので、細心の注意を払っていただきたいです。

    音響に関しては若干不満もありましたが、誰もが一度は観ておくべき素晴らしい作品だったと思います。ただし、内容があまりにも辛いのでリピートして見るというよりはこの一回を咀嚼してきちんと味わいたいです。レオを演じる石丸さんとルシールを演じる堀内さん以外は全員自分の役以外の場面では民衆も演じてもいましたが、どんな人でもレオを追い詰める民衆の立場になりうると思います。トランプ氏が大統領になり、昔から住んでいるアメリカ人が移民を排斥するような風潮もあるこの時代にこそ観るべき作品ですね。ブロードウェイでもリバイバルやってほしいなぁと思います。

    2017年5月14日日曜日

    劇団四季版オペラ座の怪人観劇レポート 高井治のファントムはすごいらしい

    横浜にあるKAAT 神奈川芸術劇場で劇団四季のミュージカル「オペラ座の怪人」を観てきました。


    本日のキャストの皆様



    • オペラ座の怪人:高井治
    • クリスティーヌ・ダーエ:山本紗衣
    • ラウル・シャニュイ子爵:光田健一
    • カルロッタ・ジュディチェルリ:河村彩
    • メグ・ジリー:松尾優
    • マダム・ジリー:佐和由梨
    • ムッシュー・アンドレ:増田守人
    • ムッシュー・フィルマン:青木朗
    • ウバルド・ピアンジ:永井崇多宏
    • ムッシュー・レイエ:松下武
    • ムッシュー・ルフェーブル:鈴木周
    • ジョセフ・ブケー:見付祐一
    • 男性アンサンブル:高橋祐樹、宇都宮千織、佐々木純、村田慶介、山口泰伸、松永隆志、杉浦洸
    • 女性アンサンブル:大岡紋、大中ゆかり、時枝里好、岩城あさみ、松ヶ下晴美、荒巻くるみ、榊山玲子、稲葉菜々、羽田沙織、波多野夢摘、堀内恵、塩入彩香


    今回の横浜公演の目玉は何と言っても生オケの復活!ブロードウェイでオペラ座を見たときに厚みのあるオーケストラに感動したことを覚えています。やはりミュージカル、特にオペラの劇中劇のある本作ではオーケストラによる生演奏がふさわしいですね。今回のオーケストラ指揮は平田英夫さんでした。




    感想

    オペラの怪人は作品自体が好きだから観に行くことを決めました。しかし、特にファントム役は声量が必要な作品。いくらレジェンド級役者とはいえ日本人の声だと物足りないと感じるのかな?と勝手に思っていました。もうね、あの時の自分にスライディング土下座させたいくらいです。
    高井さんのファントム、

    素晴らしかった!!!

    オペラ座だけでなく私が今まで観たミュージカルの中でも1,2を争うくらい感動させられました。嬉しい誤算。せっかく横浜に来たから帰りに中華でも食べようと思っていたのに高井さんの歌で胸がいっぱいになり、食欲吹っ飛んだくらいです。東京、ロンドン、NYと様々な場所で観劇させていただいて、観て良かったなと思う1回に出合うことはよくあります。しかし心に残る1回というのは案外少ないものです。ですが、この高井さんのファントムは私の心に一生残ることを確信しました。オペラ座を見るといつもファントムの切なさに涙するのですが、今回はいつも以上においおい泣きました。もちろんストーリーはばっちり把握していて結末も知っていてもです。そして私の中のファントム=体格の良いおじ様というイメージは高井ファントムにより音を立てて崩れ去りました。ファントムはクリスティーヌを思うあまり脅迫、殺人など落ち着いて考えるととんでもないことをやり人々を恐怖に陥れる。そして怪人と呼ばれイメージだけが独り歩きしてしまう。しかし、本人は一人の女性を思うごく普通の人間なのですよね。だから大柄で見目麗しい俳優さんが演じるよりも小柄な高井さんの方がよりリアルなファントムな気がします。もう2幕最後のラウルとの対決のあたりでは高井さんがファントムの生き写しに見えてきましたからね。

    高井さんの人生は少しファントムとリンクしているように思います。彼が劇団四季に入団したのは何と37歳の時。作曲や建築の才能があるのに見た目のせいでその才能が埋もれていたファントムと抜群の歌声を持ちながらなかなか日の目を浴びることのなかった高井治。高井さんの声には何か特別な力があると感じます。そしてその声は彼の今までの苦労した人生があってこそだと生まれるものだと思うのです。


    オペラ座の怪人の劇中でファントムが出てくる時間はわずか30分程度と案外短いです。でも、高井さんの声に圧倒され作品自体が彼のファントムに支配されていました。「私、ブロードウェイ派なんで。劇団四季とか見ないんで。」というあなた。高井さんのファントムを聞かないでオペラ座ファンを名乗っちゃいけませんよ!是非一度生で聞いてみてください。


    2017年5月7日日曜日

    東急シアターオーブバックステージツアーレポート(舞台編)

    東急シアターオーブバックステージツアーレポ第二弾。今回は舞台、そしてさらにその裏へ潜入します。

    ロビー、客席を紹介していただいた後はお待ちかねのステージへ!

    何度も客席から観てきた場所。たとえお客さんが一人もいなくてもドキドキします。ステージから見た景色がこちら。



    美しい・・・
    ステージから見ると客席がキラキラと輝いていました。そしてこんなに大きな劇場なのに思っていたより近い!スポットライトが当たっていなければ3階一番後ろの列の方のお顔までよく見えます。スポットライトを当ててもらうと見える範囲は狭くなりますが、それでもセンターブロックの10列以内くらいまではよく見えました。私たち観客はもちろん役者さんたちのことを見ていますが、同時に役者さんからも観客がはっきりと見えているのですね。これからは素晴らしいパフォーマンスの後は役者さんたちに見えるように大きくリアクションを取ろうと思います!

    ステージに目を移すと、こちらは逆に客席から見るより広々しています。鬼ごっこができそうなくらいです。ここに背景や大道具が入るとまた印象は変わると思いますが、何もない舞台だと思っていたより遥かに広く感じるのですね。そして、こちらの舞台は傾斜はなくフラットでした。ちなみに、客席に傾斜がない古いヨーロッパの劇場などは逆に舞台が傾いている場合もあるらしいです。(舞台が陳列棚のように傾いているので通称八百屋舞台と呼ぶ。)



    床板はどの位置でも取り外し可能となっていました。

    他の劇場だと決まった場所しか床板を外せないことも多いらしいです。ということは、奈落から人が飛び出たり飛び降りたりする仕掛けはシアターオーブなら舞台上どの位置でも実現できますね。演出家だったら演出のしがいがありそう。舞台から見下ろす奈落は深くて、「奈落の底に落ちる」という言葉の意味を実感しました。


    見上げると、客席からは見えないずっと上のほうに天井があります。

    ずいぶん高いなと思ったら、舞台上から天井までの高さは実は客席から見える部分の約2倍もあるそうです。これだけの高さがあるので、舞台いっぱいの大きさの背景も客席からは見えないように上部に格納することができます。この背景を吊るす装置はバトンと呼ばれます。バトンの数は何と60本!バトンは1本につき1トンまでの重さに耐えることができます。このバトンにはタニタの重量計が付いていて、今何キロ分の重さがバトンにかかっているか正確にわかるそうです。思わずぶら下がりたくなるかもしれませんが、そうすると体重がばれますので良い子の皆さんはやめておきましょう笑。バトンはコンピューター制御で上げ下げします。バトンを停止する位置や降ろす速さも正確に指定できる優れものです。シアターオーブ開業して間もない頃の演目ミリオンダラー・カルテットではカーテンコールでバトンが降りてこないアクシデントもあったとおっしゃっていました。

    もう一度上を見ると、作業しているスタッフの方がいます。この方は照明係で照明器具の位置を手で調整します。ここは意外とアナログなのですね。照明さんは危険な場所で作業するので必ず命綱を装着します。今回は照明の位置決めも実演していただきました。まず、役者さんが舞台に立ちます。その位置に合わせて照明さんがスポットライトをオン。これでOKだったら役者さんの足元に立ち位置を示すバミリを貼っておきます。こんな風に位置合わせするのね、と感心していたら急に私までまぶしい!照明さんが気を利かせてバックステージツアー参加者にスポットライトを当ててくれました。まるでスターになった気分です。ただ、しばらくすると暑くて汗が止まらなくなってきます。照明からこれだけ距離があっても暑くてたまらないのだから、照明スタッフさんはきっと焼けるように暑いのだろうなと思いました。客席からは見えない部分のスタッフの皆様の働きのおかげで私たちは舞台を楽しむことができるのですね。


    舞台上手(客席から見て右)には搬入搬出用エレベーターがあります。

    このエレベーターはツアー参加者40人でも余裕で乗れるくらいのビッグサイズ。シアターオーブの下の階のヒカリエホールでのイベントのために車の搬入で使用したこともあるそうです。舞台下手にはグリーンルームこと控室があります。(余談ですが、WOWOWでやっている井上芳雄さんご出演のミュージカルコメディ「グリーン&ブラックス」のグリーンはこのグリーンルームのことですね。)このグリーンルームにはソファやテーブルがあって幕間にはここで休憩を取ったりします。他には小さな神棚もありました。毎日開演前にこの神棚に手を合わせる役者さんも多いみたいです。また、危険な装置を使った演出の舞台の前には神主さんをお呼びして舞台上でお祓いをしてもらうこともあるとのことですが、その時のお札もこの神棚に置いておくそうです。


    グリーンルームの裏にはいくつか楽屋があります。

    今回はこの階の楽屋に入ることはできなかったのですが、舞台からも近い個人用の楽屋ということは主役級の役者さんたちが使用するのだと思われます。大好きなアダム・クーパーさんやラミン・カリムルーさんも使ったのかなと想像するだけで何だかワクワクしました!私たちバックステージツアー参加者はここの一つ上の階にある一番大きい楽屋Hに案内していただきました。広い部屋でたくさんの女優鏡が並んでいます。この楽屋は主にアンサンブルの皆さんが使用するそうです。この階では他にもガラス張りのリハーサル室も見学しました。このリハーサル室はカンパニーの規模によってはアンサンブルの楽屋として使用したり大量の洗濯物を干したりと様々な用途で使われているそうです。


    リハーサル室を出て天井裏へ続くエレベーターまでの廊下には歴代の演目のサイン付きポスターが!

    こけら落としのウエストサイドストーリーから先日千秋楽を迎えた雨に唄えばまでずらーっとポスターが並んでいます。舞台裏は写真撮影禁止なのでお写真をお見せできないのが残念ですが、これはもう本当に壮観です!どのポスターにもびっしりサインが書いてあって、ミュージカルファンなら喉から手が出るほど欲しい!私、一つ一つの演目を振り返りながらサインチェックするだけで半日はこの廊下で楽しめる自信があります笑。でも、今回はそんな時間はないので廊下を抜けて、天井裏まで進みます。この天井裏は通称スノコと呼ばれていますが、名前の由来はズバリ天井裏の床板がスノコ状になっているから。下が見えるので高いところが苦手な方は足がすくむかもしれません。ここは役者さんは普段入らない場所です。先ほど上げ下げしていただいたバトンを間近に見ることができました。実物を近くで見ると一つ一つのバトンが大きく、ワイヤーも太かったです。


    最後にもう一度舞台に戻り、ツアー参加者一同ミュージカルスターになりきってカーテンコール体験。

    何のパフォーマンスもしていないのに蚊帳の上がる瞬間は勝手にドキドキ。この秋来日するシスターアクトの音楽に合わせて左、右、真ん中と三方向にお辞儀をしていく三方礼をやりました。客席にはシアターオーブのスタッフさんがいてお辞儀に合わせて拍手してくれるという粋な心遣い。こんなに広い舞台でのカーテンコールは快感で、生まれ変わったらミュージカルスターになろうと決心した次第です笑。



    このような形で予定よりオーバーして1時間半以上も舞台裏を説明していただきました。こんな充実していて無料、いやむしろヒカリエの商品券500円分まで貰ってしまっていいのでしょうか。もともと主にミュージカルの来日公演を観るためによく行っていた劇場ですが、このツアーに参加してますますシアターオーブが好きになりました!思わずシスターアクトのチケットを買い足してしまったくらいです。毎年この時期恒例のイベントらしいのでご興味ある方は来年是非応募してみてください。

    東急シアターオーブバックステージツアーレポート(ロビー・客席編)

    渋谷ヒカリエにある東急シアターオーブのバックステージツアーに参加してきました。
    主にミュージカルの来日公演を観るときにお世話になっている劇場。
    舞台裏はなかなか見ることができないのでずっと楽しみにしていました。
    写真撮影可能な場所が限られていたので写真は少なめですが、よろしければお付き合いください。


    まずは本日案内してくださる東急シアターオーブのスタッフさんからのご挨拶。

    劇場をもっと身近に感じてもらいたいという思いから毎年このツアーを企画しているそうです。今年の当選倍率は何と5倍!思っていたより高倍率でびっくり。思わず隣にいた姉に「(チケット代という意味で)私はミュージカル界に貢献しているから劇場の神が当選させてくれたのね!」と喜々として話したところ
    「劇場の神はお金で人を選別するんだね。」という鋭いツッコミを入れられてしまいました笑。


    そんなことはさておき東急シアターオーブという名前の由来、皆さまはご存知でしょうか?

    オーブという言葉は英語で球体を表す単語"orb"からきています。渋谷ヒカリエは2003年に解体された東急文化会館の跡地に建設されました。この文化会館の最上階にはプラネタリウムがありました。都会のど真ん中にプラネタリウム、何だか素敵ですね。修学旅行の行き先になるくらい東京でも有数の観光名所だったそうですよ。


    次に紹介していただいたのはロビーに飾られているこちらの大きな絵。

    この絵は文化会館にあった映画館、渋谷パンテオンの緞帳の複製だそうです。渋谷パンテオンは席数1250席という国内有数の大型シアターでした。東急シアターオーブの席数が1972席であることを考えると映画館としては相当な大きさだったことが分かります。ちなみにこの絵の作者はフランスの建築家、ル・コルビュジエです。少し前に世界遺産登録された上野・国立西洋美術館の設計をした方として日本でも有名ですね。実は何度もシアターオーブに足を運んだにも関わらず、私はこの絵をちゃんと見るのが初めてでした。次からはこちらの絵にも注目したいと思います。


    紹介していただいたロビーの絵を眺めつつ、客席に入ります。

    ここで案内役のスタッフさんはマイクをセット。今回はコードは背中に通し、マイクは頬のあたりにくるタイプのものでした。場合によってはおでこの辺りからマイクの先端が少し見える程度でお客さんからはほとんど見えないものを使用することもあるそうです。(そういえばNYでブック・オブ・モルモンを観たときは最前列だったのでこのおでこマイクが前髪からぴょこっと飛び出ていたのがよく見えました。)このマイクは実際に役者さんたちが付けているのと同じもので、目の前でセットの仕方を実演してくれました。マイクをセットする時は必ず音響さんが取り付け、位置の調整を行います。キャスト一人一人、オーケストラの楽器一つ一つにマイクをセットしていくことを考えると大変な作業ですね。マイクのコードをたどると発信機に繋がっています。発信機は握りこぶしくらいの大きさで演技中は通称マイク袋と呼ばれる袋に収納します。このマイク袋、発信機にぴったりのサイズです。というのも全て音響さん手作りだからだそう!


    東急シアターオーブはステージから一階席の一番後ろまで約29mあります。

    同じく渋谷にあるオーチャードホールは39mであることを考えるとシアターオーブはだいぶ距離が短いですね。演技やダンスをより間近で観ていただきたいという思いからあえて距離を短く設計したそうです。観客としては嬉しい配慮ですね。役者さんたちからも客席と近く感じると言われることがよくあるそうですよ。

    1階座席の1~5列目まではオーケストラピットとして使用することもできます。

    一見他の椅子と変わりありませんが、こちらの座席は簡単に取り外せるそうです。8列目からは少し傾斜がついています。私は以前シアターオーブの7列目で観劇したことがあるのですが、前の列の方の頭が被ってしまい少々観にくかった覚えがあります。舞台目の前の1,2列目が取れなかった場合、6,7列目で見るより8列目以降の方が見やすいかもしれません。また、センターブロックの座席は前列の人の頭が被らないように少し前の座席の位置からずれた位置にありました。


    壁にはブロックのような凹凸、バルコニー席上部のひさしが見えます。

    これはデザイン上このようになっているだけではありません。拡散壁と呼ばれる音の反響を考慮した壁なのです。この凹凸で音がいい具合に跳ね返り、ミュージカルに最適な残響時間1.5秒を実現しています。ちなみにクラシック用のホールでは余韻を残すために残響時間は少し長めの2秒程度が一般的。シアターオーブはミュージカル上演時のセリフの聞き取りやすさを考慮した残響時間を採用しています。様々な工夫の成果もあってか海外の音響スタッフさんからも音が良いとの評判らしいですよ!また壁の青色は空の色、バルコニー席の白色は雲の色を意識しています。キャッチコピーにもあるようにまさに「宙空のミュージカル劇場」ですね。


    バックステージツアーレポ、ロビー・客席編はここまで。次はいよいよステージの上や楽屋へ潜入します!

    2017年5月4日木曜日

    実写版・美女と野獣を3D MX4Dで観てみた@TOHOシネマズ六本木ヒルズ(おすすめ座席もご紹介)

    ディズニーの実写映画・美女と野獣を観てきました。劇場はTOHOシネマズ六本木ヒルズでスクリーン8。ずっと気になっていた3D MX4D対応シアターでの初鑑賞です!

    まずはチケット予約から。

    鑑賞希望日の2日前0時から発売開始ということで5/2の0時15分ごろアクセスしてみました。が、何とこの時点で良席は全て予約済み。ゴールデンウィークということもあって皆さん気合入ってますね!仕方がないので余っていたB列13番のチケットを予約しました。

    チケット代は映画鑑賞料金に加えてMX4D® 追加料金が1,200円、3D鑑賞料金が300円、3Dメガネ料金が100円です。3Dメガネを持っていない大人が観る場合は1,800円+1,200円+300円+100円で3,600円と通常の映画の2倍の料金となります。映画1本に対してなかなか良いお値段。どんな仕掛けがあるのかと期待度はうなぎ登りです。

    そしていよいよ鑑賞日当日。

    酔わないかな、などと心配しながら劇場に向かいます。スクリーンに到着してまず他と異なるのがMX4Dの鑑賞者専用のコインロッカーです。荷物を床に降ろして見ることは出来ないので、カバンはロッカーに預けるか膝の上で抱えて鑑賞しなければなりませんTOHOシネマズ六本木の場合、コイン返却制でお金はかからないのでここは素直に手荷物全てロッカーに預けましょう。その方が集中して映画を楽しめます。座席には通常のスクリーンと同様ドリンクホルダーがあります。揺れたり濡れたりする中でドリンクを飲む人っているんかい!と思いましたが、以外と使ってる人いました。でも、椅子が揺れたときに隣の人に中身がこぼれる危険性があるのでドリンクを置きたかったら映画が始まる前に半分以上飲んでおいたほうが安心かと思います。

    まずは予告がスタート。

    しばらくは2D映像の予告映像でしたが、今夏公開予定の「スパイダーマン:ホームカミング」だけは3D MX4Dを使用した予告編でした。私にとって初めてのMX4Dということでドキドキです。静かなシーンでは揺れも少なく、大したことないじゃんと思っていましたがアクションシーンではかなりの揺れ!3Dの効果もあって本当にビルとビルの間を飛び回っているようでした。USJにあるスパイダーマンのアトラクションに近いです。楽しいけどこれを長時間は若干酔いそう。


    ※ここから美女と野獣本編に関するネタバレあり



    そして美女と野獣本編スタート。


    冒頭のバラのアップのシーンでまず良い香りが漂います。ドラッグストアに売っているボディソープのローズの香りのような甘い匂いでした。香りが思っていたより強いのでバラが出てくるシーンはすぐ分かります。ただし、バラ以外の香りは一切なかったです。朝の風景のパン屋のシーンではパンの香り、Be Our Guestではシャンパンの香りみたいに場面ごとに香りが異なるのかなと期待していたので少しがっかり。MX4Dではまだ数種類の異なる香りはセットできないのでしょうか。今後の改善を期待します。

    揺れに関しては思っていたより激しくなかったです。スパイダーマンが激しすぎたので身構えすぎてました。程よい揺れ馬で駆けるシーンなど長時間揺れている箇所もありましたが、字幕を読みながらでも酔わずに鑑賞できました。揺れをうまく活かしていたのは「強いぞ、ガストン」のダンスのシーンです。ル・フウがテーブルの上にあがってステップを踏むときにステップに合わせて座席も小刻みに揺れます。それがまるで自分もダンスを一緒に踊っているような気分にさせてくれました。ダンスのシーンでMX4Dだと体でリズムを感じられていいですね。MX4Dはアクションや特殊効果が多い映画が向いているのかなと思っていましたが、ダンスが多い映画も向いていると思います。

    水の噴射回数は意外と多かったです。水が出てくるシーンでは待ってましたとばかりに噴射してきます。しかもけっこう濡れます。カバンを預けておいて良かったと映画を観ながら感じました。特に「愛の芽生え」でベルが野獣に雪玉を投げるところなんて私の顔にも水がクリーンヒット。ただし、噴射前に小さい音でシューっと音が鳴るのでそろそろ来るなと予想はできます。ちなみに水が噴射されるのは右側からばかりです。女性の皆さん、右頬のチークは完全に落ちると覚悟して行きましょう笑。

    けっこう強烈だったのが椅子の背中や座席の下からの振動です。マッサージチェアの激しい版って感じです。背中をゴリゴリやってきて、マッサージが苦手な私には結構痛い。野獣の城にガストンと村人が押し寄せて大乱闘のシーンでは私も椅子から攻撃うけてました。ついでに足首あたりもブラシのようなもので撫でてきます。これもなかなかぞわっとするんです。足を床にきちんとつけていないと体感できないと思うので、足はのばさず正しい姿勢で鑑賞してみてください。

    そして予想以上に効果を発揮していたのは照明です。画面向かって左上にライトがあるのですが、すごくまぶしい!スクリーンから目をそむけてしまうくらい効果あります。しかも揺れや水と違って予想外なのでびっくりしました。字幕版で観てるとライト使うシーンは字幕を見逃すと思うので要注意です。



    総括

    と、様々な演出効果があったので集中して歌を聴けたかというと微妙なところですが追加料金\1,500分は楽しめたかなと思います。イメージ的には東京ディズニーランドにあるアトラクション、ミッキーのフィルハーマジックです。3Dは映画館なのであんなに立体的に飛び出てこないですが、その他はかなり演出が似ていると思います。あのアトラクションが好きな人は是非一度体験してみてください。

    おまけ:

    TOHOシネマズ六本木ヒルズのMX4Dスクリーンでおすすめ座席

    おすすめ座席はC列以降の5~8番。今回私が見たB列は画面が近すぎてスクリーンを見上げる形になります。また、13番は端なので首がを常に曲げる形になりけっこう痛かったです。ただし、座席数が少なくチケットはすぐに売り切れます。良席を狙う場合はネットで予約しておくと良いと思います。

    2017年4月28日金曜日

    ミュージカル・ミーツ・シンフォニー2017 (シエラ・ボーゲス、ベン・フォスター、海宝直人、笹本玲奈出演) セットリストと感想

    渋谷のBunkamuraオーチャードホールで開催されたミュージカル・ミーツ・シンフォニー2017に行ってきました。

    名作ミュージカルの楽曲をミュージカルスターとフルオーケストラで披露する毎年恒例のコンサート。
    今回の出演者はシエラ・ボーゲスさん、ベン・フォスターさん、海宝直人さん、笹本玲奈さんの4名、そしてオーケストラは東京フィルハーモニー交響楽団の皆様でした。

    ■ 曲目

      ー第1部ー

    1. マスカレード ファンファーレ 『オペラ座の怪人』より
    2. The Phantom of the Opera 『オペラ座の怪人』より (シエラ・ボーゲス、ベン・フォスター)
    3. 陽ざしの中へ 『ノートルダムの鐘』より (海宝直人)
    4. If I Can't Love Her 『美女と野獣』より (ベン・フォスター)
    5. 輝く未来 『塔の上のラプンツェル』より (海宝直人、笹本玲奈)
    6. Part of Your World 『リトル・マーメイド』より (シエラ・ボーゲス)
    7. The Last Night of the World 『ミス・サイゴン』より (ベン・フォスター、笹本玲奈)
    8. 命をあげよう 『ミス・サイゴン』より (笹本玲奈)
    9. Love Changes Everything ~愛はすべてを変える 『アスペクツ・オブ・ラヴ』より (海宝直人)
    10. 'Til I Hear You Sing 『ラヴ・ネバー・ダイ』より (ベン・フォスター)
    11. Love Never Dies 『ラヴ・ネバー・ダイ』より (シエラ・ボーゲス)

    12. ー第2部ー

    13. 時が来た 『ジキルとハイド』より (海宝直人)
    14. A Whole New World 『アラジン』より (シエラ・ボーゲス、海宝直人)
    15. もし私がベルなら 『ガイズ&ドールズ』より (笹本玲奈)
    16. Gethsemane 『ジーザス・クライスト・スーパースター』より (ベン・フォスター)
    17. オール・フォー・ローラ 『ウーマン・イン・ホワイト』より (笹本玲奈)
    18. 彼を返して 『レ・ミゼラブル』より (海宝直人)
    19. I Dreamed A Dream 『レ・ミゼラブル』より (シエラ・ボーゲス)
    20. I Am The Starlight 『スターライト・エクスプレス』より (ベン・フォスター、海宝直人)
    21. あんな人が 『ジキルとハイド』より (笹本玲奈)
    22. Music of the Night 『オペラ座の怪人』より (ベン・フォスター)
    23. Wishing You Were Somehow Here Again 『オペラ座の怪人』より (シエラ・ボーゲス)

    24. ーアンコールー

    25. Point Of No Return 『オペラ座の怪人』より (シエラ・ボーゲス、ベン・フォスター)
    26. Do You Hear The People Sing? 『レ・ミゼラブル』より (シエラ・ボーゲス、ベン・フォスター、海宝直人、笹本玲奈)



    ■ 感想

    最高に贅沢で幸せなプレミアムフライデーになりました。歌もオーケストラの演奏もどちらも素晴らしく、鳥肌が何回たったことか!曲目を見てお分かりのように、オペラ座祭りです。オペラ座の怪人とラヴ・ネバー・ダイ合わせて7曲。ミュージカルオペラ座の怪人の中でファントムが登場するシーンは20-30分程度だからこのコンサートでほぼ網羅されていますね。しかも、2017年4月現在ウエストエンド公演現役ファントムのベン・フォスターとブロードウェイおよびウエストエンドでクリスティーヌを演じたシエラ・ボーゲスが歌い上げる。こんな夢のような共演を日本で観られるなんて思いませんでした。
    しかもチケット代はS席で一万円以下ですよ!信じられないコスパ!!もしこのお二人のオペラ座の怪人をブロードウェイで見たら諭吉軽く2,3枚は飛びますよね。

    日本のミュージカルスターとのデュエットも素敵でした。ベン・フォスターさんと笹本玲奈さんのThe Last Night of the Worldなどは歌声だけでなく見た目もぴったり。曲紹介で玲奈さんもおっしゃっていましたが、日本版のミス・サイゴンだと全員日本人が演じるので誰がベトナム人役で誰がアメリカ人役なのかいまいち分かりにくいんですよね。お二人の歌う姿はこのままミス・サイゴン海外公演出れるんじゃないかと感じるくらいでした。そしてA Whole New Worldは大好きなシエラ・ボーゲスさんと海宝直人さんのお二人で歌う特別バージョンで聞けて嬉しい悲鳴。海宝さんは劇団四季版でアラジンを演じられていますが、他のミュージカルでお忙しいからもう演じることは少ないと思います。そんな中で海宝さんが歌う貴重なA Whole New Worldが聞けて大満足です。

    余談ですが、この二組のデュエットの時のベンさんと海宝さんの動きが違いすぎてなかなか面白かったです。ベンさんはだんだん近寄っていき、玲奈さんの手を繋いで見つめ合いながら歌っていました。そして最後は玲奈さんの手にキス。海宝さんはシエラさんと時折目を合わせて歌ってはいましたが特に手を繋ぐこともなく、最後まで一定の距離を保ったまま歌っていました。同じ恋人同士のデュエット曲ですがアプローチの仕方が全然違いますね。ミュージカルと違ってコンサートだと役者さんの個性が出て興味深いです!

    最後にミュージカル・ミーツ・シンフォニーの数日前によみうり大手町ホールで行われたシエラ・ボーゲスさんのソロコンサートの動画をご紹介します。オペラ座の怪人のThink of Meを何とフランス語、日本語、英語の三か国語で歌っています!動画の中でシエラさんがおっしゃっていますが、パリ版のクリスティーヌ役で出演予定でしたが劇場が火事になって中止となったそうです。(本当にファントムみたいですね!)



    2017年4月22日土曜日

    紳士のための愛と殺人の手引き あらすじと感想

    東京・日比谷の日生劇場でミュージカル「紳士のための愛と殺人の手引き」(原題:A Gentleman's Guide to Love and Murder )を観てきました。

    マチネで観劇。Wキャストのモンティ役、今回は柿澤勇人さん。

    2014年にトニー賞でミュージカル最優秀作品賞、演出賞、脚本賞、衣装デザイン賞の4部門を受賞した作品で今回が日本初演。
    原作はイギリスの作家ロイ・ホーニマンが1907に執筆した小説「イズリエル・ランクーある犯罪者の自伝」です。
    1949年にはこの小説を基に映画「優しい心と冠」【原題:Kind Hearts and Coronets】も制作されました。
    映画版は日本未公開ですがスター・ウォーズシリーズ旧三部作でオビ=ワン・ケノービ役を務めたことで有名な名優、アレックス・ギネスが次々に殺される男女8人を1人で演じ分けています。

    ※以下ネタバレ含む


    ■主な登場人物

    • モンティ・ナヴァーロ (ウエンツ瑛士 / 柿澤勇人) : 第2代ハイイースト伯爵の甥のひ孫の娘、イザベルの息子。父親はスペイン人。
    • アルバート・ダイスクイス卿 (市村正親) : 第8代ハイイースト伯爵。
    • アスクイス・ダイスクイス・シニア (市村正親) : 銀行家。息子の死後モンティを銀行に雇う。
    • アスクイス・ダイスクイス・ジュニア (市村正親) : アスクイス・ダイスクイス・シニアの放蕩息子。
    • エゼキエル・ダイスクイス (市村正親) : 聖職者。
    • バーソロミュー・ダイスクイス 少佐 (市村正親) : 軍人。
    • ヒヤシンス・ダイスクイス夫人 (市村正親) : 慈善事業家。
    • サロメ・ダイスクイス・パンフリー夫人 (市村正親) : 大根役者。
    • ヘンリー・ダイスクイス (市村正親) : 養蜂が趣味。フィービーの兄。
    • フィービー・ダイスクイス (宮澤エマ) : ヘンリーの妹。後にモンティと結婚する。
    • ミス・シングル (春風ひとみ) : イザベルの死後突然モンティの前に現れた謎の女性。モンティが伯爵家の血筋であることを伝える。
    • シベラ・ホルワード (シルビア・グラブ) : モンティのガールフレンドだが、裕福な男と結婚する。

    ■あらすじ

    最愛の母を亡くし悲しみにくれるモンティ。そこへ一人の年老いた女性が現れる。彼女の名前はミス・シングル。母の古くからの知り合いらしい。彼女はモンティに亡くなった母親は名門ダイスクイス一族の一人であり、モンティもその血を引いていると言う。そう、モンティにも爵位継承権があるというのだ。ただし彼は8番目の継承者。つまり現伯爵を含むダイスクイス家7人が死ななくては伯爵になることはできない。彼は莫大な財産と城を手に入れるためあの手この手でダイスクイス家の人々を手にかけていくのだが・・・




    トニー賞作品賞というと社会派の作品が多い中、喜劇は珍しいですね。イギリスが舞台の作品を日本人キャストで演じるということで、少し不安もありましたが杞憂でした。今年の初見ミュージカルの中でも1,2を争う面白さ!私のお気に入りの作品の一つになりました。テンポが良くて最後まで飽きることなく笑いっぱなし!チケット余っているそうですが、それが不思議なくらいです。

    気に入ったところをあげるときりがないですが、まずは主演の市村正親さんの演技力。殺されるダイスクイス家のメンバーは全て市村さんお一人で演じられるのですが、1人1人個性があるのです。特に最初に殺される聖職者エゼキエル・ダイスクイス役の時は声も普段の市村さんと違っていて、思わずオペラグラスでお顔を確認したくらいです。(余談ですが彼が教会から落ちるシーンは少しレ・ミゼラブルのジャベールを彷彿とさせる落ち方でクスッとしました。)市村さん、ブロードウェイ版オリジナルキャストのジェファーソン・メイズ(Jefferson Mays)さんに負けず劣らずです!

    主演の市村さん以上に舞台に出ずっぱりだったのはモンティ役の柿澤勇人さん。モンティは自分が伯爵になるためにダイスクイス家の人々を次々死に追いやる恐ろしい青年ですが、それなのにチャーミングに見えてしまうのは柿澤さんだからこそでしょう。二人の女性に取り合いになるのも納得です。特に第二幕の「結婚します」(原題はI've decided to marry you)のパートでの慌てふためく動きと表情に笑わされました。

    ちなみにこのシーンは2014年トニー賞のパフォーマンスでも使われています。



    日本版演出では二つのドアの他に寝室のベッドも使用していました。日生劇場の奥行きある舞台をうまく活用していてブロードウェイ版以上に動きのあるシーンに仕上がっています。ドアを開けたり閉じたりするほかにベッドにダイブしたり、モンティ大忙しです。フィービー役の宮澤エマさんとシベラ役のシルビア・グラブさんの高音も聞きごたえがありました。ご自身のラジオ番組で宮澤さんはこのようなオペラのような高音は初めてとおっしゃっていましたが、そんなことは感じさせない圧巻の歌唱力です。

    このシーンの以外にも演出が工夫されていて面白いなと思う部分が多かったです。例えば、壁の絵にアンサンブルの皆さんの顔をあてているところはハリーポッターのようでイギリスらしさを感じました。フィービーとモンティのシーソーのシーンも良いですね。フィービーがシーソーに座って優雅に歌っている反対でモンティーがそれを必死で動かしている様子が二人の階級の違いを示しているように感じました。他にもアイススケートのシーンではただ滑っているだけなのですが、何だか滑り方おかしくて笑いが止まらなかったです。

    そしてやはり何といっても音楽が素晴らしいです。2000年代の作品でありながらクラシカルな雰囲気の楽曲で、それが20世紀初頭を舞台にした作品とマッチしていました。掛け合いが多いのも聞いていて楽しいです。作曲家のスティーブン・ルトバクさんは本作がブロードウェイデビューだそうです。今後の作品にも注目していきたいと思います。

    2017年4月17日月曜日

    ナショナル・シアター・ライブ ハングメン 詳細なあらすじと感想

    コレド室町にあるTOHOシネマズ日本橋でナショナル・シアター・ライブ(略してNTライブ)のハングメン【原題:Hangmen】を観てきました。


    マーティン・マクドナーによるストレートプレイ。2016年のローレンス・オリヴィエ賞で最優秀プレイ賞と最優秀セットデザイン賞の2部門を受賞しました。
    Hangmen(吊るす人)というのは絞首刑執行人を意味します。
    トレーラーはこちら。



    ※以下大いにネタバレ含む

    ■主な登場人物

    ハリー (デヴィッド・モリッシー):元絞首刑執行人。現在はパブのオーナー。
    シド (アンディ・ナイマン):ハリーの絞首刑執行人時代の助手。
    ムーニー (ジョニー・フリン):ハリーのパブに来た客。アリスに下宿させてくれと頼む。
    アリス (サリー・ロジャース) : ハリーの妻。
    シャーリー (ブロンウィン・ジェームス) : ハリーとアリスの一人娘。15歳。
    クレッグ (ジェームス・ドライデン) : 新聞記者。ハリーを取材しにパブへやってくる。
    ヘネシー (ジョセフ・デイヴィス) : ハリーによって処刑された死刑囚。
    ピアポイント (ジョン・ホジキンソン) : 元絞首刑執行人

    ■あらすじ

    ー 第1幕 ー

    物語はヘネシーの処刑シーンから。
    ヘネシーは少女を殺害した罪で死刑を宣告されていますが、処刑の直前まで自らの無罪を主張し続けています。
    ベッドの椅子にしがみついて死んでも離さないと言わんばかり。(この後すぐに死にますが。)
    助手のシドは彼のあまりに必死な様子を見て冤罪ではないかと疑問を抱きます。
    しかし、絞首刑執行人のハリーは耳を貸しません。
    抵抗も空しく、ヘネシーはあっけなく処刑されます。

    場面は変わり、イギリス北西部の街オールダムのパブ。
    執行人を引退したハリーはパブを経営しており、店は常連客で賑わっています。
    絞首刑が廃止になるというニュースが流れたある日、一人の新聞記者がやってきました。
    ハリーは当初決して一個人の意見は述べないと言いますが、記者が「答えないなら同じく元絞首刑執行人のピアポイントの元へ行く」と言った途端に気持ちが変わり、インタビューに答えます。

    パブには風変わりな客、ムーニーもやってきました。
    ロンドン出身の彼は下宿先を探しているというのです。
    この家に下宿させてほしいと頼まれたアリスは、明日保証人の情報を持って店に来るよう彼に言います。

    ムーニーは翌朝早くに保証人の連絡先を持って再びパブを訪れました。
    まだ寝巻のアリスが身支度を整えるために席を外している間、ハリーとアリスの一人娘シャーリーが彼の応対をします。
    シャーリーは精神病棟に入院している友人のことが気になっていました。
    病院は歩いて行ける距離ではないことをムーニーに話すと、彼は自分が車で送るから午後一緒に出掛けようと提案します。
    なぜか話の途中で海や水着の話が出てきて不審に思うシャーリーですが、結局彼とこの後会う約束をし自分の部屋へ戻りました。

    しばらくすると身支度を整えたアリスが戻ってきました。
    保証人に連絡したけれどつながらなかったとムーニーに話すと彼は突然激高します。
    ムーニーの豹変ぶりに驚くアリス。
    ムーニーは自分の知らないところで勝手に保証人に連絡するような人間のところでは下宿できないと怒りながら店を出ます。

    その日の夜もパブは常連客で賑わっていました。
    彼らはその日の新聞の一面に掲載されたハリーのインタビューの話で持ち切りです。
    しかし、アリスは夜になっても戻らないシャーリーが心配でなりません。
    そんな中、突然ハリーの元助手のシドがパブに現れます。
    シドはハリーとアリスに最近怪しい男が来店しなかったかと尋ねました。
    そして最近周辺で発生した少女誘拐殺人事件の話をハリーに伝えます。
    自分もこの付近で被害者の少女の写真を持った不審な男に話しかけられたというのです。
    妻と娘のことは十分気を付けるようにとハリーに警告するとシドは店を去ります。

    ー 第2幕 ー

    とあるレストランでシドとムーニーが食事をしています。
    シドは話を盛りすぎて怪しい男に被害者の写真を見せられたと嘘まで話してしまったことをムーニーに伝えました。
    不審な男の存在を匂わせるだけのつもりだったのに話しすぎるシドに怒るムーニー。
    シドがハリーの娘の行方を尋ねたところ、ムーニーは倉庫の中にいるという意味深な答えを述べます。
    彼の言葉を聞き青ざめるシドを背にムーニーは店を出ました。

    ハリーとアリスは未だ戻らないシャーリーに関して、何かよからぬことが起こっているのではないかと不安に思い始めていました。
    すると、再びシドが店にやってきます。
    かつて自分をクビにしたハリーを困らせようと少女誘拐事件に関して少し大げさに話すぎたことを詫びます。
    しかし、今なおシャーリーは家に帰っていません。
    シャーリーは今まで無断で夜分遅くまで外出したことはないのです。
    皆がシャーリーは何か事件に巻き込まれたに違いないと考え始めた矢先、突然ムーニーが店に現れます。
    アリスに今朝の無礼を詫び、やはり自分を下宿人にしてくれないかと頼みます。
    しかし、ハリーもアリスももうムーニーをただの客としての目では見ていません。
    怒りに任せ、ムーニーに襲い掛かるハリー。
    彼の首にロープを巻き娘の居所を強く尋ねます。
    その時、店のドアをノックする音が。
    今朝の新聞記事を読んだピアポイントがハリーを訪ねてきたのです。
    ムーニーは半分首を絞められた状態のまま、カーテンの裏に押し込まれましたが...

    結末は是非劇場でお楽しみください!



    ■感想

    不謹慎な笑いたっぷりの死刑執行シーンから始まり、一幕途中で物語が動き始めてからはすっかり話に引き込まれました。
    キーポイントは少しずつ本性を露わにするムーニーですね。
    何を考えているのか読めず不気味で、でも彼の話が気になって一言も聞き逃すまいと食らいつくように見てしまいました。
    彼が長いセリフを畳みかけるように話すと脅迫されているような不安な気持ちになるのです。
    しかも第二幕からは外に雨が降っているのですが、この雨の音と彼のセリフが合わさるとますます不気味で。
    爽やかな見た目に反するムーニーの狂気的な面をうまく表現されていたと思います。
    ジョニー・フリンさん、他の作品ではどんな演技をしているのか気になりました。

    そして、この物語でもう一人重要な役割を果たすのがもう1人の絞首刑執行人ピアポイントです。
    タイトルを見ると「ハングマン」ではなくあえて複数形の「ハングメン」としているのになかなか2人目の絞首刑執行人が登場せずにやきもきしていましたが、一番最後の重要なシーンでご本人が登場します。
    死刑囚の尊厳や絞首刑の意義について話す彼の言葉には色々と考えさせられました。

    ちなみに本作に登場するピアポイントは実在の死刑執行人アルバート・ピアポイントがモデルとなっています。
    アルバート・ピアポイントはイギリス最後の死刑執行人で戦後ナチス戦犯を処刑したことで有名です。
    彼をモデルにした映画もあります。
    日本語版は無いようですが、ご興味ある方はチェックしてみてください。

    2017年1月23日月曜日

    Dear Evan Hansen あらすじと感想 ストーリーが秀逸

    追記 
    作品賞、エヴァン役ベン・プラットさん主演男優賞、ハイジ(エヴァンの母)役レイチェル・ベイ・ジョーンズさん助演女優賞をはじめ、トニー賞5部門獲得しました!おめでとうございます!

    NY・ブロードウェイのMusic Box Theatreで新作ミュージカルDear Evan Hansenを観てきました。



    2017年1月現在、グレートコメット(正式タイトルはNatasha, Pierre & the Great Comet of 1812)を上演しているImperial Theaterのお隣です。

    YouTubeで何曲か聴いて曲が気に入ったのと、gleeに双子のチアリーダー役をしていたローラ・ドレイフスちゃんが主要キャストで出ていると聞いて気になっていた作品。出発前にネットでチケットを抑えておこうと思ったのですが私の滞在期間中は全部売り切れていました。派手な作品じゃないけど、口コミでじわじわ人気が出ているみたいです。ところがダメ元でNY到着後にボックスオフィスで聞いてみたところ、普通に週末分の1階席のチケットがゲットできました。ネットで買えなかったからといってあきらめたら試合終了ですね!


    ここで簡単に作品をご紹介。

    以下、ネタバレ注意!!


    登場人物

    • Evan Hansen (Ben Platt)
      本作の主人公。不安障害の高校生。木から落ちて右腕を骨折したためギブスをつけているが、ギブスには誰からのメッセージも書かれていない。
    • Heidi Hansen (Rachel Bay Jones)
      主人公エヴァンの母。昼は看護師として働き、夜はパラリーガルの学校に通っている。夫(エヴァンの父)とはエヴァンがまだ幼い頃に離婚している。
    • Connor Murphy (Mike Faist)
      友達のいない高校生。ドラッグユーザー。コナーの自殺によりエヴァンの運命が動き始める。
    • Zoe Murphy (Laura Dreyfuss)
      コナーの妹。エヴァンの片思いの相手。
    • Cynthia Murphy (Jennifer Laura Thompson)
      コナーとゾーイの母。専業主婦。
    • Larry Murphy (Michael Park)
      コナーとゾーイの父。家族に良い暮らしをさせるために懸命に働くよき父親。
    • Alana Beck (Kristolyn Lloyd)
      エヴァンのクラスメート。野心家でいつも課外活動のネタになることを探している。
    • Jared Kleinman (Will Roland)
      エヴァンの一番身近なクラスメート。

    あらすじ

    第1幕


    高校最後の年の初日の朝。エヴァンの母、ハイジはエヴァンに声をかけるものの二人の関係はぎこちない。彼女はエヴァンのギブスを見て、学校で新しい友達ができたらギブスに何かメッセージを書いてもらったらどうか提案する。その頃、マーフィー家の食卓ではコナーと妹ゾーイ、父のラリーが口論していた。

    学校に着いたエヴァンは学級委員気質のクラスメート、アラナや一番仲の良いジャレッドにギブスに何か書いてもらえないか頼んだ。しかしどちらにも断られてしまう。エヴァンはコナーにも声をかけたものの彼はエヴァンに暴言を浴びせて去ってしまった。ゾーイはエヴァンに兄の無礼を詫びる。ゾーイと話せてちょっと喜ぶエヴァン。

    エヴァンはセラピーの課題に出された自分への手紙を書き上げた。その手紙にはゾーイへの思いについても綴られていた。エヴァンが学校のコンピューター室でその手紙を印刷していたところ、またもコナーと遭遇する。今朝と違い落ち着いていたエヴァンはギブスにコメントを書いたが、その後エヴァンの手紙を読んでしまう。ゾーイに関する記述を読み怒ったコナーは手紙を持って立ち去ってしまった。

    後日、エヴァンは校長の部屋に呼び出された。行ってみるとそこにはコナーの両親が彼を待っていた。コナーの両親はエヴァンにコナーが数日前に自殺したこと、そしてその時の彼のポケットにはエヴァンからの手紙が入っていたことを伝えた。コナーから友人に関する話を聞いたことのなかった両親はエヴァンがコナーの親しい友人であったと勘違いしていた。エヴァンはコナーの両親からコナーの話を色々聞かせてほしいと頼まれ、後程マーフィー家で話をする約束をしてしまう。

    エヴァンは全てを友人のジャレドに話した。そして二人はエヴァンが木から落ちた日にコナーと一緒に居たことにして、架空のメールのやり取りを作成した。

    帰宅したエヴァンに母のハイジは大学の奨学金の申し込みをしたか尋ねた。しかし、コナーとの架空の友情話に頭がいっぱいのエヴァンは話を聞いていない。ハイジはコナーが自殺したことについても触れたが、エヴァンは「コナーのことは知らなかったから心配いらない」と返した。彼女はギブスにコナーの名前が書いてあることを指摘したが、これは別のコナーだと誤魔化される。

    エヴァンは架空のメールのやり取りを持ってマーフィー家を訪ねた。コナーの母シンシアは息子にも友達がいたことを知って大いに喜び、他のメールも読みたいと言った。父ラリーはメールを読んだことでコナーの死をより一層悔やんだ。妹のゾーイは兄とは距離があったため彼の死を悼むことはしたくないと思っていた。しかし、コナーの持っていた手紙の中の自分に関する記述を見つけると、エヴァンに「兄は自分についてどんなことを言っていたのか教えてほしい」と頼んだ。エヴァンは動揺しつつも、コナーは妹を愛していたがそれをうまく言えなかっただけだと伝える。喜ぶゾーイを見てエヴァンは衝動的に彼女にキスをするが、彼女に部屋から追い出された。

    しばらくすると、エヴァンはみんながコナーのことを忘れ始めていることに気付いた。そしてコナーの生きた証を残し、彼のような人を支援するためのプロジェクト”コナープロジェクト”を立ち上げることを決意する。ジャレドとアラナもこのプロジェクトの一員になった。マーフィー家もこのプロジェクトに同意した。

    プロジェクトの立ち上げ日に、エヴァンはスピーチをオンラインで配信した。コナーの孤独、そして彼との友情に触れたスピーチは多くの人々の共感を呼び、瞬く間に拡散された。スピーチを見て感動したゾーイはエヴァンにキスをした。

    第二幕


    エヴァンはコナーと過ごした思い出の果樹園を再建するため、資金調達計画をコナープロジェクトのウェブサイトに掲載した。エヴァンとゾーイ、そして彼女の両親との距離は日を追うごとに縮まっていった。その一方、エヴァンは母ハイジや昔からの友人ジャレドとは距離をおくようになった。

    ハイジは配信されたエヴァンのスピーチとコナープロジェクトのことを知った。そして良いことをしているのになぜ教えてくれなかったのかとエヴァンに尋ねた。エヴァンはいつも近くにいないのだから話す機会など無かったと怒り、家を出て行った。

    家を出たエヴァンはマーフィー家を訪れた。エヴァンはコナーの父ラリーに自分の父親について語り始めた。父は自分がまだ幼い時に離婚していること、その後再婚し自分や母に会いに来ることはなかったこと、コナーやゾーイは素晴らしい父親を持って羨ましいと思っていることを話した。

    エヴァンはゾーイにも自分自身の家族のことを話し始めた。エヴァンは話の中にコナーの話題が無かったことに気づき慌てて何か言おうとしたが、ゾーイはもう無理に兄の話をする必要ないと言った。

    エヴァンとジャレドのの距離はますます広がっていった。ジャレドはエヴァンに、コナーの死のおかげで憧れの彼女と仲良くなれて、エヴァンにとっては「人生最高の出来事」だたと皮肉を言った。

    ある日、ゾーイはエヴァンと母ハイジを夕食に招待した。夕食の席でシンシアとラリーはエヴァンはまるで自分たちの息子のようだと語った。そして、コナーのための進学資金をエヴァンに譲りたいと申し出た。帰宅後、ハイジはマーフィー家は自分たちの家族ではないとエヴァンに強く言った。エヴァンはそれに反論し、自分はいかに彼らに受け入れられているかを話した。

    アラナはエヴァンとコナーのメールのやり取りに矛盾点を見つけた。エヴァンは慌ててジャレドにメールを修正するよう頼むが拒否される。エヴァンは自分はジャレドが必要な時にいつも友人としてそばにいたことを強調したが彼は聞く耳を持たなかった。それどころかこれ以上言ったらメールをねつ造したことを世間にばらすと脅した。

    エヴァンは今までの嘘をすべて終わりすることを決意した。するとコナーの亡霊(エヴァンの心の中のコナー?)が現れ、エヴァンの嘘を塗り固めて手に入れた幸せな状況を批判した。そして、真実を言ったら周りの人はみんないなくなり最後は一人になるだろうと言った。

    アラナはエヴァンとコナーの友情は嘘であると確信し始めていた。エヴァンは何とか本物の友情であることを証明しようとし、コナーのポケットにあった手紙のコピーを彼女に送ってしまった。アラナは手紙を読んで改めて二人の友情は本物だったと思い込むが、それと同時にエヴァンの許可なくこの手紙のことをネットで配信してしまう。この手紙のことは瞬く間に世間に広まった。

    手紙のことを知った人々はコナーの自殺は彼の家族が原因だと思うようになり、マーフィー家の人々に嫌な言葉を浴びせた。エヴァンはついにマーフィー家の3人に今まで語ったコナーとの思い出はすべて嘘であることを打ち明けた。シンシアとゾーイは泣き、ラリーはエヴァンへの嫌悪感を示した。

    家に帰るとハイジがエヴァンを待っていた。ネットでコナーとエヴァンの手紙を読み、それがセラピーの課題の手紙だとすぐに気付いたのである。ハイジはエヴァンに謝り、エヴァンの父が家を出て行った日のことを話した。そして、エヴァンが自分を必要としているときは必ずそばにいることを約束した。

    1年後。エヴァンは大学の進学資金を貯めるために働いていた。彼はゾーイに会うため、真実を話したあの日以来初めて連絡した。2人は例の果樹園で再会した。エヴァンは自分の嘘を謝り、今は本当のコナーを知るために卒業アルバムに載っていたコナーの好きな本リストを順番に読んでいると話した。そして、自分の嘘を誰にも話さなかったことに心から感謝した。ゾーイはエヴァンを許し、あの時はみんなエヴァンのような存在を必要としていたのだと言った。

    エヴァンは改めて自分自身に手紙を書いた。本当の自分自身を受け入れて。

    感想


    心の古傷をぐいぐいえぐってくる作品です。私もエヴァンのように学生時代に周りとうまく溶け込めなくて孤独を感じていた時期がありました。だから彼の思いが痛いほどよくわかったし、エヴァンが嘘に嘘を重ねていく様子を見てもそれを声高に否定する気持ちにはなりませんでした。この作品に共感してしまう人はきっと多かれ少なかれ彼と同じような経験をしているのだと思います。特にSNSが浸透している現代は多くの人とつながっているように見えて実はより孤独を感じやすくなっているのかな。この作品が多くの人に支持されているのはみんな誰かと繋がっていたくて必死にもがいているからではないでしょうか。

    出演者の人数は少なめですが、一人一人の演技が光っていました。その中でも特筆すべきなのはやはり主人公エヴァンを演じたベン・プラットさんです。うまく周りに溶け込めない高校生役がぴったりでした。緊張した時にやたら早口で視線が泳いでるときの演技が特に良いですね。この役はただのイケメン若手俳優さんが演じたら薄っぺらい作品になってしまうと思います。彼が演じるから観ている方も作品に入り込めるんだろうなぁ。(余談ですが、日本でエヴァンを演じるとしたら村井良大さんが合いそうだと妄想してました。村井さんは等身大の役を自然に演じることのできる役者さんなので。)

    作品全体のとしてはお芝居のシーンが多く、ダンスも無いです。ミュージカルではありますがどちらかというとストレートプレイに近い印象を受けました。曲調や歌い方もポップス寄りなので、普段あまりミュージカルを観ない方にもおすすめできる作品です。メロディーも耳に残るので私も帰ってからホテルの部屋でwaving through the windows口ずさんでましたからね!

    舞台装置はいたってシンプルですが、特徴的なのは舞台に出ているSNSの画面です。(一応開演前に客席から撮った写真を載せます。端の座席だったのでうまく写ってませんが背景幕みたいなやつがSNS画面です。)あらすじを読むと分かる通りSNSがこの作品のキーワードとなっているのですが、舞台上に画面を出すのは面白い発想だなと思いました。アラナが手紙のことを配信した時なんかこの画面が効いてましたね。後ろのSNS画面に投稿がうわぁーっと大量に流れてきて、「やめて!配信しないで!」って思っても一度インターネットの海に流れると制御できない、もう止められないという感じがうまく表現されていました。この一気に広まる感じ、フィクションと分かっていても何だかぞわっとします。また、開幕時にiPhoneのアラーム音が鳴るのですが、最初は演出と思わず本当に誰かの携帯が鳴っているのかと思ってしまいました笑


    最後に、ステージドアで出待ちをしていたところゾーイ役のローラ・ドレイフスさん、ラリー役のマイケル・パークさん、ジャレド役のウィル・ローランドさんが出てきてサインと写真撮影に応じてくださいました。これからソワレもあるのにわざわざ出てきてくださってとても嬉しかったです!特にジャレド役のウィル・ローランドさんはめちゃくちゃ気さくで役そのまんまでした。周りの出待ちしている人の中にはもう13回も観たと豪語している人もいて改めて人気の高さを実感しました。今年のトニー賞が楽しみですね。